音を聴く…肩当て

高校生の頃、ヴァイオリンの先生の車に乗ったら異音がして、先生がダッシュボードやその辺りを触って、音の原因を探しながら「普段と違う音がしたら、その原因を探すことが事故を防ぐ。楽器も同じ。変な音がしたら、その原因をすぐに探すように」と話してくれたことをよく覚えています。自分で運転するようになって、その言葉をさらによく思い出すようになりました。

子どものブリッジ式肩当ては、ネジでサイズを調整するタイプがほとんどですが、ネジが緩んでカタカタと音が鳴っているのに、そのままにしていることがあります。ネジが緩めば肩当てが壊れることも、楽器が傷つくこともあります。楽器からも変な音がすることもありますね。アジャスターが緩んでいたり指板が凹んでいたり、膠(ニカワ)がはがれていることもあります。それを聞き逃さない姿勢が、ヴァイオリンの音を聴く姿勢にもつながると、思っています。

ゆりせんせい

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